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歩き方を学ぶ訓練

理学療法士さんの働きは高齢化社会でとても重要です。

数年前に父が脳出血で倒れました。実家を離れて暮らしていた私に朝早くに母から電話がかかってきました。とてもあわてていて、父の様子がおかしいというのです。車で10分ほどのところに住んでいた私はすぐに実家に駆けつけました。父の様子を見てみると、全く動けず言葉もろれつが全く回っていない状態でした。すぐさま、救急車を呼びました。検査の結果脳出血を引き起こしていたことがわかりました。もっと早くに救急車を呼んでいればもう少し麻痺の状態などが軽かったのかもしれませんが、救急車を呼びまでに少し時間のかかった父の後遺症は奇跡的に少ないと言っていい方だったと思います。もちろん、実際に麻痺の残った体を動かしたりするのは父なのでつらかったと思います。三か月の入院生活を経て無事に退院してくることができました。
入院中のリハビリの甲斐もあって、退院後は日常生活を送れるまでに回復していました。リハビリでは理学療法士の方が一生懸命、歩き方について父に話している姿がとても印象に残りました。健康な人が歩く、という動作がどういった動きをしているか考えることはないと思います。私も、考えたことはありませんでした。それに、歩くことは誰に教わることでもありません。1歳前後で子供は勝手に歩き出すのです。理学療法士の方が父に話している歩き方についてはどちらかと言えばオーバーな動き方と言えました。しかし、身体に麻痺のある人にとってはそういったことを意識して歩く必要があるのだということを知りました。
理学療法士さんとは、これからリハビリで長い付き合いになります。すこしづつ、もとの生活に戻れることを願っています。